STORY OF DENIM Vol.1
- デニムの織り上げ -

SEAの定番、14.5ozオリジナルセルヴィッチデニム生地は、
岡山の井原にある老舗の機屋さんで織り上げていただいています。

糸の不均一さと生地の凹凸感による点落ち、線となるタテ落ちなどが特徴の
1940-50年代の無骨なヴィンテージセルビッチデニムを忠実に再現したこのデニムは、
US産の中綿を使って甘い撚りで強弱のあるムラ糸に紡績し、
当時のヴィンテージデニムを織っていた重力織機
(重力織機では1日約50mしか生産することができません。)で
テンションをかけずにゆっくりと甘く織り上げています。

それによって柔らかなアタリとルーズな風合いが出やすく、
デニムを育てていく愉しみを実感していただけるデニムに仕上がっています。
セルヴィッチはネイビーの糸で。
折り返したときにちらりと見えるセルヴィッチがポイントになります。

この貴重な旧式の重力織機は世界でこの工場にしかなく、
部品の替えがこの世にもう存在しないため、
壊れるとまだ動く織機を分解して部品取りをして直すのです。
それは、いつかその織機がなくなってしまうかもしれないということ。
扱うのもとても難しいため、織機はもちろん技術も次の世代に繋いでいかなくてはなりません。

デニムを織り上げる現場はとても大きな音が響いているのですが、
逆にそれが静寂のように感じます。
とてもゆっくりなのですが、少しずつだけれど
デニムが織り立てられる様を見ていると、
何とも言い難い感動に包まれます。
工場の皆さまとその一目一目が集まってSEAの最高のデニムが織り上がるのです。
いつか作ることができなくなるかもしれない、
この貴重なデニム。 是非手に取って大切に育ててみてください。